2011年5月15日日曜日

強風にめげず

教え子に暇かと訊かれたので、暇ではないがすてきな音楽を聴く時間ならあるよ、と答えて向かったのが、

中央区交響楽団第17回定期演奏会@第一生命ホール

勝ちどきにあるトリトンスクエア内のコンサートホールだ。さすがに海風のきつい地域であった。

演目は

リスト/ミュラー=ベルクハウス編『ハンガリー狂詩曲 第2番』
チャイコフスキー『大序曲1812年』
ベートーヴェン『交響曲第3番 〈英雄〉』

ナポレオンの栄光と悲惨というわけだな。

『1812』では「ボロジノの戦い」の部に入ってからのストリングスにまず独自性を出そうとしているとの印象を持った。クライマックス(教え子たちが助っ人として参加した管楽器を加え)はさすがに生で聴くと圧倒される。大砲は使っていないのだけど。舞台が狭かったせいか、シンバルの女性が縦方向に楽器を動かして激しく見え、迫力を増していた。

ベートーヴェンの3番ではホルンがナチュラルホルンというこの曲の当時の楽器を取り入れており、さすがに音色が柔らかく印象的だった。そのぶん音程を取るのは難しそうだったが。会場で会った、大学のオーケストラに所属する学生によれば、トレーナーの先生が参加してからぐっと音程もしまるようになったとのこと。「トレーナーの先生」とは河野肇。外語の学生たちも教えてもらっているとかで、その縁で教え子は参加することになったのだろう。

指揮は木村康人。