2016年6月16日木曜日

一段落


『アナワクの眺め(1519)』対訳版記念の講演会。(そしてこれが対訳版。きれいなイラストつき)

まずはアドルフォ・カスタニョンがアルフォンソ・レイェスについて、そして『アナワクの眺め』について話し、その後、テクストの一節(市場の様子を記した実に印象的な一節だ)を読み、僕がその日本語訳を読み、どのように翻訳にいたったかを話し、そしてグレゴリー・サンブラーノが僕たちの読んだ一節をきっかけに市場の種分けのあり方は現代メキシコの屋台の配列に通じること、レイェス記念館の本の配列に通じること、などを話した。

終わってテキーラなどを味わいながら歓談。


とても懐かしい友人が来ていたので、河岸を変えて旧交を温めたのだった。

2016年6月13日月曜日

ご恵贈たまわる

以前予告したように、東大駒場キャンパスでの国際研究集会 "The Power of Memory: Perspectives from Latin America" に参加してきたのだった。土曜日の朝一番に "Memory in Literature" というセッションのモデレーターを務め、午後のセッションを聴き、講演を聴き、レセプションに参加し、日曜日、ルイサ・バレンスエラの講演を聴いた。

僕がモデレーターを務めたセッションの発表者のひとりホルヘリーナ・コルバッタさんからは彼女の著書をいただいた。

Jorgelina Corbatta, Narrativas de la Guerra Sucia en Argentina: Piglia, Saer, Valenzuela, Puig (Buenos Aires, Corregidor, 1999)

充実した日々であった。


さて……

2016年6月8日水曜日

土日がない!

先週、ラテンアメカリカ学会で京都に出張したと思ったら、今週の金・土・日はこういうものがある。


これの土曜の朝一番のセッション "Memory in Literature" でモデレーターをやらなければならない。

やれやれ。そしてこの会議の〆はルイサ・バレンスエラの講演だ。



2016年6月5日日曜日

ガーデンマニア


なんちゃって。(写真左手の建物が美術館)

この展覧会は3月まで東京の国立近代美術館フィルムライブラリーで開催されていたもの。その図録にカルペンティエールの文章を訳したので、図録はいただいていた。3月は『第三帝国』の訳で忙しくしていたこともあって、京橋のその展示には行かずにいたのだ(僕にはそういうところがある。映画館に行かなくてもDVDでいいや、とか)。

ところが、今回、日本ラテンアメリカ学会で京都に行く僕のスケジュールに合わせ、6月からここでやっているというじゃないか。『第三帝国』の校正で忙しい身ながら、ついでだから見に行ったのだ。

となりが平安神宮だったので、そこも訪ねてみた。平安神宮には神苑、というのかな、周囲に庭園があって、庭園好きな僕としては、そこもめぐってみた。


京都の皆さん、ポスター展は7月24日までやってます。ぜひ。そして図録も、ぜひ。

2016年6月4日土曜日

夏はまだか?

ジャン!

エスパドリーユだ。またはアルパルガータだ。ソールにジュートなどが使われている軽い靴だ。ふたつは同じひとつのものを表す別々の単語だ。前者がフランス語、後者がスペイン語。

『第三帝国』の主要な登場人物〈火傷〉がアルパルガータを履いている。ひょっとしたらエスパドリーユを履いていることになるかもしれないが、ともかく、ふたつは同じものだ。アルパルガータを履いている。訳しながら、今年の夏はアルパルガータが欲しいと思ったのだ。もしくはエスパドリーユが。何しろ今年は実家に2、3日帰ることになっているし。だから、夏用にアルパルガータが欲しいと思ったのだ。もしくはエスパドリーユが。

で、買ってしまった。むふふ。

今、僕は京都にいるのだが(日本ラテンアメリカ学会に参加するため)、2泊3日の荷物はすべてポーターのデイパックに入れてきたのだが、だから靴も軽装でアルパルガータもしくはエスパドリーユと行きたかったのだが、さすがにそこまでの気候ではなかった。靴は普通のスニーカー(ただし、ウイングチップ)にした。

夏はまだか? 早くエスパドリーユが履きたいぞ。


(しかし、出だしのこの「ジャン!」には我ながら呆れる)

2016年6月2日木曜日

焦る6月

何かの翻訳小説で「アマランサス色」という単語をはじめて見たのはもうだいぶ前の話だ。どの作品で見たのだったかは忘れてしまった(ガルシア=マルケスだったような気もするが、確かではない。その後も何度か、あいるは何度も見てきたのだろう)。「アマランサス」という語はすぐに記憶に定着した。でも、「アマランサス色」がどんなものなのかはわからなかった。「アマランサス」が何なのかもわからなかった。
これだ。売っているものなのだ、スーパーなどで。雑穀で、米に入れて炊くといいよ、というブツだったので、なんとなく買ってみた。

うーむ、何てことはない、黄土色だ。だと思う。そしてこれを米に入れた結果、何かいいことがあったのかどうか、まだわからない。

背後でぼやけている書物2冊。

エドゥアルド・ハルフォン『ポーランドのボクサー』松本健二訳(白水社)
R・リーバス&S・ホフマン『偽りの書簡』宮﨑真紀訳(創元推理文庫)

その他にも最近、著書を2冊、訳書を1冊、いろいろなかたからいただいた。皆、盛んだ。


僕は果たして、次にいけるのだろうか?


※) その後、友人から「アマランサス色」はアマランサスの花の色、赤紫ではないかとの指摘をいただいた。うむ。そうかもしれない。