注文していた「復刊!」ガブリエル・ガルシア=マルケス『族長の秋』鼓直訳(集英社文庫、2011)が届いた。
本当に牛だった。インパクトがある。モレスキンのフォリオ・フォルダーの上に置いて1枚。はい、チーズ(あ、やっぱり牛だ)。
「復刊!」と謳ってはいるけれども、このたびのそれはこの作品とプイグ『蜘蛛女のキス』とボルヘス『砂の本』、それに短編集だけだとか。とりあえずは。
うーん。これなんか、わざわざ「復刊!」しなくても流通しそうなラインナップだとぼくなどは思うのだけどな。一度集英社で文庫されたコルターサル『石蹴り遊び』(ぼくはこれに関する1冊分の原稿を持っていて、ある人に渡したのに、なしのつぶて)、カルペンティエール『失われた足跡』(ぼくはこれの解説を書いているのだ)、ビオイ=カサーレス『豚の戦記』(これについては、特に何もないが、ともかく、面白い!)などを出してこそ本当の「復刊!」なのじゃないかと思うのだけどな。
ええ、そうなんですよ、どうせぼくなんざオールドファッションドな人間さ……でもね、これだけは言っておく。『石蹴り遊び』と『失われた足跡』が読み継がれないなら、人類はおしまいだ。
今日、エルネスト・サバトが死んだ。99歳だった。