2011年8月12日金曜日

レンズは21mm単焦点

大学の広報誌に西ヶ原キャンパスのことを書けと言われ、例によって安請け合いした。基本的にアウトソーシングでやっているので、担当している会社の方に、資料として現在の跡地の写真や、かつてのキャンパス写真、かつての広報誌だかイヤーブック(なんてシステムは日本にはないように思うが)だかに載った写真の数々などを送っていただいた。

写真は、ちょうどぼくが在学していた時期のものらしく、知った顔がやたらとたくさん見られた。

昼食はカルボナーラだったのだが、作りながら、ふと思い出した。そういえばこれ、大学近くのサニーというお店でよく食べていたメニューであった、と。サニーはカレーとスパゲティがおいしいお店で、でもチキン・ピカタなんかもあって、夫婦ふたりでやっていたのだが、大学の移転が決まったころに店を畳んで、もう卒業後、ぼくの同期の者が言うには、オヤジさんが司法試験を受けると頑張っている、なんて都市伝説までできて、……

そんなことを考えていたら、パスタを茹で終わるころには、いろいろな文章の可能性というか道筋というか、そういったものが見えてきて、でもこの方向性で行くなら、資料だけからでは把握できないある種の事物のあり方を確認しないではいられない、という気になって、思い立ったら吉日で、行ってきた。

西ヶ原みんなの公園。東京外国語大学跡地。本部棟のあたりからグラウンドにかけてが公園になっているのだ。四号館つまり研究室棟のあたりが特別養護老人ホーム(これを言うことに何の他意もない)。その他の場所、教室棟や講堂などのあったところが集合住宅になっている。

ぼくが今日、何を確かめたかったかは、まあ文章を書く上での、いわば企業秘密だ。うまくいくかどうかはわからない。収穫もあり、期待したほどのものが得られなかったところもあり、いろいろだ。