昨日告知した木村榮一講演会、つつがなく終わる。短編「じゃま者」La intrusa を父殺しのモチーフ(といっても、フロイト的なそれでなく、厄払いとしての)の中で解釈するという話し。
「じゃま者」は、実を言うと、ぼくがはじめてスペイン語で読んだボルヘスの短編。学部の学生のころ、卒論ゼミで読んだ。ボルヘス自身が一番気に入っていると誇るこの短編、表面的に見れば、兄弟の絆を守るためにいったんは水揚げして愛した娼婦を殺すという、実に身も蓋もない話だが、実はぼくも意外に気に入っている。
ゲラが送られてきて、全貌が明らかになった今度の本。870ページ以上あった。赤を入れて分量は増えるはずだし、「あとがき」を入れれば900ページにはなろうかという大作と判明する。2巻に割るのだろうけど。その会社の宣伝部の方が木村講演会に来ていて、ご挨拶をいただく。
明日は授業の後、法政のゼミの連中と打ち上げ。