2011年1月31日月曜日

書斎の極小化、とVIII

ピグリア「短編小説についての命題」VIII

       VIII
カフカは実に明瞭かつシンプルに秘密のプロットを語り、目に見える物語の方は細心の注意を払って書き、最終的にはこれを謎めいてよくわからない話に変えてしまう。この転倒が「カフカ的」と呼ばれるものの基本となる。

チェーホフの逸話で言えば、それをカフカが語ると、自殺するプロットは前面に据えられ、あたかもごく当然のことであるかのように語られるだろう。ぞっとするような要素は賭けのシーンに集中する。そこは省略が用いられ、何か恐ろしいことが隠されていると思わせるようなしかたで語られるのだ。

Appストアで『ブリタニカ』と『リーダーズ英和辞典』を買った。前にも書いたが、ぼくはJapan Knowledgeを使っているので、ネット接続さえできれば『ランダムハウス英和辞典』なとが活用できるのだが、ネットに繋がらないときのためだ。こうして書斎を極小化しているのだ。本当は、かくなる上は電話をiPhoneに換えてしまえばいいのだろうけど(今はアンドロイド機を使っているが、『西和中』や『リーダーズ』はこのマシンでは使えない)、まだ2年契約が残っていることだし、今は乗り換えを控えておこう。

『小学館ロベール 仏和大辞典』もアプリ化されるといいのだけどな。