2010年8月8日日曜日

心残り

昨日報告した『シルビアのいる街で』。間違いではなく、映画中、男が探していた女の名前はシルヴィーだ。シルビアSilviaはスペイン語名、シルヴィーSylvieはフランス語名。映画はスペインとフランスの共同資本、俳優も、主要登場人物の2人はそれぞれ、スペイン人とフランス人。だが、映画の中の重要なセリフはフランス語だ。舞台はフランス(ストラスブール)だ。だからシルビアでなくシルヴィーという名の女性を捜す話になる。

そもそもこの映画が観客を飽きさせないサービス精神はタイトルクレジットから明らかだ。最初、TVEなどのスペインの出資者を提示するときにはスペイン語で、フランスのそれを提示するときにはフランス語で提示している。言語が切り替わるのだ。そして、タイトル。En la ciudad de Silvia とスペイン語が出る。やがて"En la ciudad de" の部分がフランス語に変わる。Dans la ville de

が、待てよ、前半部分の変化だけに気を取られて、名前が変化したかどうか、気づいていない。不覚だ。Silvia はSylvieに変わったのだろうか? i がy に変わるなど、けっこうな変化だと思うのだが、もっと大きな変化に気を取られて、気づかなかった。

ああ、悔しい。

どうしよう? これを確かめるためだけにもう一度観に行こうか? でもなあ、今日はさすがに行けない。明日は違う映画に行く。うーん……

なんのことはない。公式サイトを見たら、フランス語のタイトルが出ていた。

Dans la ville de Sylvia

……Sylvia? 

SilviaでもSylvieでもない、Sylviaなのか! うーむ。これはまた、なかなか興味そそられる折衷案だ。