1時限が授業だった。1年生の講読。最初の授業だ。久しぶりの1時限の授業で10時を回る頃には腹が減ってしかたがなくなった。グーグーと胃が文句を垂れていた。
しかし、すぐに食事に行くわけにはいかなかった。3時限に使う予定になっていたあるものを家に置き忘れたことに気づき、取りに帰らねばならなかった。忘れないようにしようと、朝、机の上に置いたのに……まるで小学生みたいだ。気の配り方も、それを忘れる失態も、取りに帰る行為も。およそ人生の道半ばにある人間とは思えない。
無事ブツを回収して大学に戻る途中、食事はした。しかし、腹はいつまで経ってもおさまらなかった。グーグー鳴り続けていた。最初の収縮のショックから立ち直っていないようだ。ポッキーなどでごまかしても収まらない。夕食をたらふく食べてもおさまらない。
グーグー。