2010年7月1日木曜日

ご報告

 今日から三週にわたり、リレー講義「表象文化とグローバリゼーション」を担当する。大変だ。


 さて、iPadを使って5日ほどが経った。わかったことを書いておこう。

 まず、iPadはタッチパネルPC以上のものではない。

 しかしながら、現在、PCでできることはだいぶある。

 したがって、その程度には便利である。

 たとえばデジタル写真やビデオ、ファイルのストレージ、iPod、ヴォイスレコーダー、電子辞書などをひとまとめにできる。ただし、レコーダー、辞書などはAPPアプリの問題なので(iPadをPCに接続すると、iTunesが立ち上がる。これ経由でiTunesストアでソフトを買う、という形式)、現時点ではベストのものが揃えられるとは限らない。たとえば広辞苑、リーダーズ英和、スペイン語などの辞書はない。大辞泉は2,000円台である。

 もっとも、ぼくの場合、JapanKnowledgeや『集英社世界文学大事典』と契約しているので、ネット接続できればソフトの不足を少しは補える。契約などしていなくても、スペイン王立アカデミーの辞書は無料で閲覧可能だ。

 したがって、本当はWi-Fi+3Gのものが良かったのかもしれない。しかし、一方、そんなに頻繁にそれらのリファレンスを参照するものではない。だからやはり3Gは必要ない。

 ファイルのストレージとして使えるということは、たとえば、しょっちゅうパワーポイントなどを使う人は、iWorksのKeynoteが1,200円で手に入るので、それを使えば、PCを運ぶよりは手軽だ。iWorksはiPadをPCに接続したときにファイルが同期化されるので、楽だ。PCにつなぐことによって充電もされるという仕組み。同期するのにMobileMeは不要だ。

 ちなみに辞事典類とは少し違うが、ぼくは植物図鑑を手に入れた。

 われわれの(?)、少なくともぼくの仕事にとって、役に立つ機能はメモ。これはデフォルトでついてくる。一応、iWorksのワープロソフトPagesも購入したし、これから使っていこうとは思うが、ともかく、メモが便利なのだ。書いた最初の1行がタイトルになり、ゴミ箱に捨てない限りはいつまでも残るし、書きかけで電源を落としても大丈夫。PC接続時にMailに「メモ」の保存が自動的にされる。

 研究室以外の出先で、何ページ何十ページも書き物や翻訳をすることなど、結局のところ、まれだ。そんな機会がたくさんあるなら、やはりPCを使いたい。でもそうではないから、つまりはノート代わりのものがあればいい。そしてメモはノート代わりにちょうど良い。