2010年3月27日土曜日

卒業式

昨日は卒業式だった。いわば平の教員である身としては式に参加する義理などないのだが、今回は代理で出なければならず、出てきた。

外語の卒業式は生涯一度のこととして参加する身にはとても見物かもしれない。二度以上参加する身には苦痛だ。

1専攻語につきひとりの代表が卒業証書を受け取る。その際、専攻の卒業生数と代表学生の名前を読み上げる教員が、専攻語で短めのスピーチをする。日本語も含め26もの言語によるおめでとうが聞けるということ。これが大変だ。あらかじめスピーチは1分くらいにと言われるのだけど、それで済むはずもなく、ひとり3分、5分、7分と延びていく。都合、延々2時間ばかりの(大半は理解できない言語による)スピーチが繰り広げられることになる。

なんでも、今年退職されるドイツ語の先生が始めたことらしい。最初は「欧米第一課程ドイツ語専攻、卒業生60名、代表、●●」とやればそれでよかったらしい。ところがその先生、ドイツ語でスピーチを始めたというのだ。慌てたのはフランス語以下の24専攻語の先生たち(順番は英語、ドイツ語、フランス語、イタリア語、スペイン語、……となるので)。調子を合わせねばならないのかと思ったのか、それとも対抗意識か、それぞれの言語でスピーチをしたという。これが好評で、翌年からおきまりの儀式として定着したのだとか。

だいたいはネイティヴ・スピーカーの先生たちにやってもらう。ところが今年、スペイン語は専任のスペイン人の先生の入れ替わりの時期で、お願いすることができず、専攻語代表の先生は出張でスペインに行っている、新人が2人、図書館長として前に出ていなければならない人、などという陣容なので、仕方なくぼくがこの呼び込みの役を務めることになったという次第。それでボウタイなどを締めて行ってきたのだ。

スピーチ内容は、また後日。今日はこれからカンヅメだ。