2009年5月2日土曜日

豚の災難

昨日、1日(金)は授業が終わってから恵比寿 黒ぶたや で豚しゃぶなどを堪能しながら高校時代の友人たち+1で集う。ビジネスマン2人に大学教員2人。

東工大では海外渡航禁止令が出、渡航した場合は10日間は出講するなと言われているとか。うーむ、外国恐怖もきわまったものだ。

そういえば昼間、学生が尋ねるには、「先生は3月にメキシコに行っていたけど、大丈夫ですか?」――まあこれは「休講にしましょ」という提案の前提で、半分冗談みたいなものだったから、ぼくだって「今さら手遅れだ」と悠然と答えればよかったのだけど、……

メディアに踊らされているのか、それともパンデミック恐怖のあまり全人類が平静を失ってしまったのか? 豚インフルエンザ改め新型インフルエンザH1N1に対する警戒心は、なんだか薄気味悪い。メキシコ政府が30日(木)に発表した感染者は260人、死者12人。この数字はそれまでわれわれの聞かされていた数字とだいぶかけ離れていて、果たして嘘をついているのは誰なのだといぶかしく思う。

USA資本の大規模養豚場のあるベラクルス州のある村では、そこが発生源だと主張したがっている住民がいるというのは、これを機に養豚場を摘発しようとの意図からだろうけれども、その種の養豚場の遺伝子組み換え豚などが怪しいのではないかといぶかしむ人までいて、デマゴーグ合戦だ。

マスクに装飾を施して楽しんでいるメキシコ人たちだけがまともに思える。もう20年近くも前、グワダラハラあたりの名物、豚の臓物の煮込みメヌードを食べた日にひどい食あたりを起こして(メヌードとの因果関係はあくまでもわからない。その日はまた脳みそのタコスも食べた)1週間ほど寝込み、死ぬかと思った身としては、君たち騒ぎすぎじゃないか、と言いたい。

そんなことを友人と話しながら帰りの電車に乗り、友人とも別れ、中央線に乗り継ぎ、自宅近くの駅で降りると、満員電車の中で汗をかいたせいか、悪寒が。10年ほど前、満員電車に揺られて汗をかき、降りた瞬間、悪寒を感じた時には、インフルエンザにかかり、5日間昏睡を続け、そのままウィルスが神経に回ってギラン・バレー症候群を発して、やはり死ぬかと思ったのだったな。

今朝起きると……