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その代わり、一番最近の収穫。アルフォンソ・レイェスの『日記』全7巻中の最初の3巻。
レイェスの日記はかつてグワナフワト大学出版会から出ていた。ぼくがレイェスを読み始めたころには、しかし、1969年刊のその本は手に入らなくなっていた。したがってぼくは日記をコピーで読んだ。しかもその日記は1930年までのもの。この7巻本の第2巻までの部分だ。
まだすべての配本が終わってはいないが、この新しい校注による日記の完全版、これはとても楽しみに待たれたもの。
たとえば1926年12月12日にはパリにあったレイェスをポール・モランが訪れ、今度メキシコに行くし、ついでにニューヨークにも行って黒人についての小説を書きたいのだが、と言ったので、それならぜひキューバにも寄れと、レイェスがアドバイスする。1月16日には今度はレイェスがモランを訪ねてメキシコでどこに行けばいいというような話をする。そしてついでにヴァレリーに挨拶を、……なんて記述に満ちているのがこの日記なのだ。
付録や注なども充実。レイェスの周辺の人物は一読の価値ある日記だと思う。