2009年8月14日金曜日

勝手に身代わりPR

相変わらずパブリシティが遅れがちなこれ、今年もやります。もう「ラテンビート・フィルムフェスティバル」とは名乗らないのかなあ? 第6回LATIN BEAT FILM FESTIVAL(ラテンビート映画祭)

今年の売りはゴヤ賞を総なめにした『カミーノ』か? アンへレス・マストレッタの同名の大作を映画化した『命を奪って』なんかもポイントか?

去年の12月にグワダラハラのブックフェアに行ったら、マストレッタのこの映画化作品を巡る討論会があって、覗いたのだった。アンへレスおばさん、客席から舞台に向かう途上で既に四方八方に大げさに手を振ってスター気取り、1984年の原作発表当時から映画化の話があったものの、それが運命に翻弄され、やっと今になってできあがったと、苦労話をしていた。「あなたの小説には勝ち組の人しか出てこない」とのある批評家の指摘にはすっかりご機嫌をななめにしちゃって、そっぽを向いていた。絵に描いたようなオカマっぽい別の批評家が取りなしたりして、あれはなかなか面白い討論会であった。

映画のできは、見てないのでわからない。見ておこう。

ブレヒト『母アンナの子連れ従軍記』谷川道子訳(光文社古典新訳文庫、2009)は、長く『肝っ玉おっ母とその子供たち』として知られたブレヒトの代表作。2005年に新国立劇場で大竹しのぶ主演で舞台に架ける際、『母肝っ玉』として新訳を使った。その新訳をやったのが谷川さんで、それをもとに出版されたのが、これ。めでたい。

2005年のものが今、本になるのだから、今年の1月に仕上げた訳がまだゲラにもならないことにじりじりしていてもしょうがないのだな。