2019年3月3日日曜日

聖地巡礼……なのか?


こちらはまだ2日土曜日。この日はお定まりのコースとして書店 El Ateneo に行ってきた。

劇場を改修した書店で、BBCが世界で最も美しい書店のひとつに選んだ奴だ。実際の El Ateneoはもう何店か存在していて、僕はそのうちのひとつに到着初日に行ったのだった。フロリダ通りにふたつある店舗のひとつ(あとで訊いたら、ひとつはもう閉店したのだそうだ。つまり、フロリダ通りにはひとつしかない)。あの「フロリダ派」と「ボエド派」(ボルヘスのころのふたつの対立する文学グループのことだ)のフロリダだ。繁華街なのだ。で、BBCで話題のこの店はサンタ・フェという通り沿いにある。

サンタ・フェ通りには Galería がたんさんあった。ひとつの建物の中にたくさんの小さな店舗が軒を連ねる商業施設だ。セサル・アイラの「試練」では、こうしたGalería内のスーパーマーケットを主人公たちが襲うことになる。映画『僕と未来とブエノスアイレス』の舞台になったのも、galería内の店だった。

さて、El Ateneo。さすがに観光客がいっぱいで、皆、写真を撮っていた。

かくいう僕も撮ったわけだが……

そして何より感心したのは、1階桟敷席が読書室になっていること。

2階に行くと、桟敷だった場所がこのように仕切りを取り払われて全体が回廊になっていることがわかる。

僕が探しているたぐいの本は古本が主なので、あまり新刊には興味がないのだが、それでもカタログ・ショッピングだけではわからない雰囲気をつかみ、見逃していた本を買うために行く。

フィクションではセサル・アイラとサマンタ・シュウェブリンを買った。アイラはSFなんて書いてあるものだから、絶対に変なSFだろうとの確信をもって。シュウェブリンは冒頭が「三人が最初にしたことは胸を見せることだった」なんてな感じだったので、ついつい、なんだか、引き込まれて……

もちろん、店内のカフェで食事をしたのだった。(下はカフェから見た店内)

その後、古本屋巡り。