2018年9月30日日曜日

日光を見て、けっこうなものを買う



煙棚引くSLに乗って……ではないけど、日光に行ってきた。

Japan-Latin America Academic Conference 2018 in Nikko というのに出席したのだ。東大が競争的経費をもらってやっているラテンアメリカの大学との関係強化のプロジェクトの一環だ。第1回を東大で、第2回をチリのバタゴニアでやり、そしてこのたび第3回を日光でやったという次第。東大を中心とした日本の様々な分野の研究者と、チリ大、チリ・カトリカ大やメキシコのコレヒオ・デ・メヒコなどを中心としたラテンアメリカの研究者が集まっての4日間におよぶ研究集会だ。

物理とか数学とか、地震学なんてものから社会科学、文学まで、実に様々な分科会があるのだが、僕はそこで二日目の26日、文学についての分科会(ボルヘスと翻訳/日本文学)の司会をした。「ボルヘスと翻訳」の分科会では司会だけでなく、発表もした。日本の科学者たちは必ずしもスペイン語がしゃべれるわけではないので、基本的に言語は英語だが、この分科会だけはスペイン語で。日本文学の分科会は、英語で。

発表は急遽行うことになったので、準備が充分ではなく、ボロボロであった。が、翻訳と伝統の話だったので、質問やコメントが盛り上がったので、まあいいとしよう。しかしなあ、ネイティヴ・スピーカーふたりが原稿を読み上げているのに、僕がメモをもとに話すのでは、いかんだろう……

まあともかく、スペイン語少々と、あとは英語でのセッションばかりなのだった。様々な英語の話者がいるものだ。昼食を摂りながらチリからの研究者と、その英語の問題について話したりした。スペイン語を話す日本からの参加者は英語よりはスペイン語の方がうまく聞こえるとか、さすがにあの○○からの人の発表は、頭で半分、スペイン語を思い浮かべながらじゃないと理解できない英語だった、いや、それでも理解でなかった、とか……

うむ。国際学会の場は極めて間文化的な場なのである。

で、誘惑に打ち勝てず、かったのだ、これを。

ソニーのデジタル・ペーパーDPT-RP1!

いやあ、本当に読みやすい。そしてなにより、節電のための数分でのブラックアウトがないので、たとえば、1枚の原稿を見ながら数十分話すときでもタップする必要もない。だいぶ重宝しそうだ。