訳あって(いや、訳などなくてもいいのだが)ジャスティン・ウェブスター『ガボ』(2015)がアマゾン・プライムで見られるので見た。フアン・ガブリエル・バスケスが主な導き手となってガルシア=マルケスの生涯をざっとたどるドキュメンタリー(ビル・クリントンも出てくる)だ。これを見るのは2度目だが、5年ほど前に最初に見たときにはどう思ったのかわからないけれども、現在の目で気になったこと(といっても、あくまでも傍系の話。ガボの生涯とか、彼の活動、作品などについての評価といったいわば本質的なものではない)がふたつ。いや、みっつ。
1) バスケスは『百年の孤独』の初版本らしきものを持っているようだ。あの、Sudamericana社の、 “soledad” の “e” が鏡像になったやつ。これはもう本格的な研究者の態度ではないか。さすがはパリ大学の博士なのだ。
2) バスケスは映像をノートPCで見ていた。TVモニターのようなものは部屋にはなかった。最近、大きなTVモニターを処分した僕としては、勝手に親近感を覚えるのだった。
そんな勝手な親近感が突き放されるのは、……
3) 作業机の椅子とは別に部屋にはラウンジチェア(腰が沈み込み、少しのけぞる感じになれるやつ)のようなものがあって、映像を見るときにはそこでくつろいで見ていた。
ああいうのが欲しいと常々思っているのである。要するに、隣の芝生は青く見えるというやつで、バスケスの仕事場、うらやましいな、と思ったというわけだ。
それで、ともかく、椅子。理想はル・コルビュジエのシェーズ・ロングだ。寝そべる格好でくつろげる長椅子。が、それは置き場がないだろうと思う。以前にも同様の写真を上げたことはあると思うが、こんなふうに
椅子を倒してそれに近い体勢を作れるようにしてはいるのだが、これは作業用の椅子でもあるので、背中を立てたり倒したりが忙しなくていけない。
だからバスケスが使っていたようなラウンジチェアで、手ごろな大きさのがないかな、と思うのである。
スノードーム。(という名前をさっきInstagramで教えていただいたばかりなのだが)
11月13日の追記:
とりあえずいいのが見つかるまでの移行措置として、こんなのを置いてみた。
無印良品の店で見つけた折りたたみの椅子。角度がちょうどいい具合に腰が沈み込む。
こんなふうにクッションをしいて補強。
あくまでも折りたたみの臨時の椅子だが、どうせ1日の大半は他の椅子に座ったり立ったりして机仕事をしているのだ、たまに座るくらいなら問題ないだろう。しばらくはこの体勢でいこう。