2020年4月29日水曜日

自慢は続く。あるいは引き籠もるために部屋を愛でる。

窓際に机を置いているので、夏と冬は暑くて寒いだろう。それをどう乗り切るかが課題となるだろう。今は適度に涼しいので快適である。

先日入手した奥行きの薄い本棚の自慢の続き。

奥行きは15cm なので、リテルや多木浩二の大判な本だとこんな風に少しはみ出る。通常の四六判や新書、文庫はもちろん、問題ない。

以前も自慢した黒くて低く薄い棚。これは奥行き18cmなので、大抵の本は大丈夫。高さが70cmと90cmのものが3本ずつある。コンパクトにして大容量、自慢の棚なのだ。ちなみに、もう何度も触れているカシマカスタムは奥行き17cm。

この部屋に来て買ったものの中ではこの椅子が秀逸であった。ダイニングの椅子。背もたれの曲線がぴったりだ。

僕は実は分譲マンションを買うのは3軒目で(2軒は既に売却済み、3軒所有しているわけではない)、73平方メートル+ルーフバルコニー→60平方メートル→50平米と徐々に落ちぶれて行っているわけで(だから敗北感まみれなのだ)、そのたびに要らぬ借金を背負ったり家財道具など手放したりしているのだが(だからますます敗北感にまみれるのだ)、前の2軒で使っていたダイニング・テーブルと椅子のセットが案外気に入っていた。書き物机やソファよりもその椅子に座って過ごすことが多かったような気がする。ダイニング・テーブルで本を読んでいた。そのとき、その椅子の座り心地がいいと思ったことはないのだけど、一時の気の迷いであれを捨ててしまったのは残念だったなと思っていたのだ(本当に俺は何をやっているのだろう)。で、今回、あれより座り心地のいい椅子が手に入って、実はとても喜んでいるのだ。

引っ越す前の作業用にと、前もって買って運び入れていた丸いスツールは、今ではすっかりコーヒー・テーブルの代わりをしている。テーブルにもなる椅子というのは、実に重宝するのだ。

が、何よりも嬉しいのは、これ。近所の居酒屋が自慢の鰺フライを店頭で売っていた。平時ならばランチなどもやっているのだが、こんな時なのでと。今日はこの鰺フライが夕食。いただきます。

2020年4月26日日曜日

錯覚について

もう4月は新居に関する投稿だけで貫こうと思ったのだった。

本棚が届いた。小島工芸謹製、奥行き15cmの棚。ぴったり。それほど近所でもないが、出かけていくほどでもない地域のある家具屋で、モデルチェンジ前のこの棚を安く売っていたので、買った。

人間の目はだまされやすいもので、これは左が横幅60cmのやつで、右が同75cmのやつ。しかし、後者は縦に二分割されているので、38cmばかりの幅のやつがふたつある形になろうか。そうすると、不思議と左の棚と右の棚の間に15cmもの横幅の差があるようには見えない(特にⅠ枚目は遠近法が作用しているので)。

寝室のこちら側の壁も空いているのだが、ここは先日ほのめかしたようにカシマカスタムみたいなので埋めたいと思う。やはり奥行きの薄いやつだ。でもまあ、この2本でしばらくは棚不足が補える。

今日はいい日だ。

2020年4月23日木曜日

10万円もらったら……


申請しなきゃならないくせに、しかも世帯主に振り込むなどと言っているくせに一律10万円などと、この政権にありがちな言葉の意味を崩して言いくるめる手法に、メディアが便乗していることに、僕はひどく腹を立てているのだ。しかもどこかの首長は公務員は受け取るなとか寄付しろとか言い出すし。

僕が10万円もらったら、……いや、申請して獲得したら、今より少し大きなテレビでも買おうかと思う。引き籠もり生活でiPadをTVに繋いでApple TVで映画をストリーミングすることも多いのだから。

最近だとアスガル・ファルハディ『誰もがそれを知っている』とかフェルナンド・メイレレス『ブラインドネス』などを見たのだ。後者はジョゼ・サラマーゴ『白の闇』の映画化作品。カナダ、ブラジル、日本の製作で、資本の問題もあるだろうが、最初に目が見えなくなる男を伊勢谷友介が、その妻を木村佳乃が演じている。目が見えなくなる伝染病を扱ったパンデミック小説なのだが、今から見るとその配役は何やら予言の様相を呈するのだから、怖い。

さて、書庫には以前の家のカーテンを掛けても、窓のサイズに合わず、不格好であった。それで、……

ロールスクリーンにしたのだ。今日、zoom による遠隔教授会の直前に届いた。これでやっと不格好さと不便を脱した。

こんなふうにカーテンレールにつけるタイプ。

家が変わっても変わらないのは、LLビーンのトートバッグをマガジンラックにしていること。これより大きなサイズのものは洗濯物入れにしている。

2020年4月18日土曜日

3度目の正直(アパートメント・ツアー)


玄関を入るといきなり、本棚が迎える。これが意外と気に入っている。右の似顔絵はちょうど50歳の誕生日に教え子たちからもらったものだ。

まだ廊下といいたいところだが、数値上の広さをごまかすためにLDKに組み入れられているはずのスペース。この高さ90cmの本棚はコンパクトながら収納力が高くて、実に重宝しているのだ。上にもつり棚式の書架がほしいところ。

手前の部屋は書庫。だいぶ本棚の入る余地を残している。それでも、大学の研究室の本を全部持ってきたら、きっとこの部屋もいっぱいになるのだろうけれども、僕は適宜本を手放す方なので、どうにかここに収まるようにしたいものだ。

LDKとは名ばかりのスペース。ここを書斎兼用にするのだから、ますますLつまりリヴィングはどこにある、という感じだ。でもまあ、僕の生活なんて、机とソファがあれば成り立つ。これでいいと納得してこの部屋にしたのだ。今は空いている右側の壁につり棚を作れば、やはり幾ばくかの本がおける。

寝室にもまだ書架を置く余裕が充分にある。カシマカスタムみたいな本棚だったら全体でまだ10竿(10本?)以上入るはずだ。

次に公開するのは棚だらけになったこの部屋であり、さらにその次にはそこにぎっしり本が詰まった部屋のはず。果たして何年先になるのか……

2020年4月15日水曜日

プレ・アパートメント・ツアー

大学は軒並みオンラインまたはオンデマンドの授業を推奨し、それの準備に忙しい。新しいアパートもまだ片付いたとは言いがたい。それでもだいぶ住める場になってきたが。

前のところと比べてそんなに広くなったわけではない。だから(書庫にする部屋、その他の壁面への書棚をのぞけば)そんなに買い足したりするものはない……はずであったのだが……

面積と造りは別物である。大して広くならずとも、以前の家のものが流用できるとは限らない。掃き出し窓は背が高すぎて寝室のカーテンが寸足らずで隙間風が寒く、買い換えねばならなかった。しかし、近所のスーパーのカーテン売り場では縦220センチのものはなく、こんなご時世なので入荷も先が見通せないという。しかたがないからレースのカーテン(visillo というのかな?)はそのまま、内側の遮光カーテンだけアマゾンにあったので買った。

つい先日、トレビーノの浄水ポットを買ったことを報告したばかりなのに、新居の水道には浄水装置がついている。二度も浄水するのも馬鹿らしいので、トレビーノを捨て、新たなポットを導入。

ところどころ出っ張った壁があり、幅も中途半端なので、本棚で埋めることもできないので、こんな照明をつけてみた。この下にソファがあるので、夜の読書には快適。

安物のキャスター付きオフィスチェアの表面が剥がれて醜くなっていたので、引っ越しを機に捨て、こんなシンプルな椅子に換えてみた。立って仕事をすることも多いので、これで良かろう。これはアパートの差というよりは、モノそのものの経年劣化への対処。およびライフスタイルの変化への適応。

2020年4月8日水曜日

アパートメント・ツアー(旧宅の)

引っ越した! 

駅の南口から北口へ、歩いても5分くらいのところに。だから最寄りの駅は変わらないのだが、町名は隣の駅の名になった。たとえて言えば最寄りの駅は五反田のままなのに住居表示は大崎になったようなものだ。五反田というのは、あくまでもひとつの例であって、僕は五反田には住んでいない。

僕は英語やフランス語で studio と、スペイン語でも estudio と呼ばれるような部屋が好きで、つまりは、ワンルームなのだが、もちろん、東京でワンルームなどと呼ばれるのは四畳半一間を21世紀風に粉飾したものであったりするから、困る。

ともかく、そんなわけで estudio を思わせる広い居室を寝室/リヴィング/書斎として使っていた。

本当は1DKと呼ぶには広く1LDKと呼ぶには狭いDK(ダイニングキッチン)のある部屋で、そのDの部分はあまり活用できずにいた。

でもともかく、居室は気に入っていた。

が、そのうち、書庫が欲しいと思うようになった。理想としては広大なLDKに書庫に充分な広さの部屋がひとつ、というような間取りが理想ではある。

もちろん、理想はそのまま叶えられることはない。

けれども、退職金をはたけば払えるだろうくらいの額で中古と呼ぶのもはばかられる古いアパート(もちろん、僕は「マンション」などという語を使いたくない)で、書庫のための部屋が作れそうなやつを見つけて、ほとんど衝動的に買ってしまったのだ。この年齢でもローンが組めそうだったし。

このコロナ騒ぎに背を向け、僕はひたすら腰痛に苛まれているという次第。

まだ片付かないので、新居のアパートメント・ツアーはもう少し後で。