タイトルにあるサルトルの有名な台詞は『出口なし』(1943)のクライマックスの一文だ。
シス・カンパニーによるその『出口なし』(演出・上演台本 小川絵梨子)@新国立劇場小劇場 を観てきたのが26日(日)のこと。
27日にはBSで『アリスのままで』(2014)を観た。
武田珂代子『太平洋戦争日本語諜報戦――言語官の活躍と試練』(ちくま新書、2018)はタイトル通り、太平洋戦争で米側、日本側で言語官、すなわち、場合によっては諜報部員として働いた日系アメリカ人二世の話に始まり、それぞれの国が大学などを通じてどのようにその要員を訓練し動員したかという検証をする。通訳・翻訳論が単なる言語の問題ではなく、国際関係、戦争論、植民地主義などの問題であることを明確に示してくれる。