昨日のことになるが、東京大学に行ってきた。野谷文昭さんの最終講義を拝聴しに。
ガルシア=マルケスの2つの短編(「最近のある日」と「世界で一番美しい水死人」)を解説、分析してその背後にある政治的緊張関係を浮かびあがらせ、「裏切り者と英雄のテーマ」と『予告された殺人の記録』をシェイクスピアを介して結びつけ、対照的だと思われがちなボルヘスとガルシア=マルケスの近似性を浮かびあがらせる内容。こうして深く読むことによって文学は楽しくなると締めくくった。
斜め前に座っていたSさんがたくさんノートを取っていて、彼の知的活動の生まれ来るところを見た気がした。見習ってぼくも3行ばかりノートを取った。
会場は法文2号館1番大教室という場所。文字どおり一番大きな教室で、そこが満員。立ち見も数多く出るほどの盛況ぶりだった。その後の懇親会も100人以上出席したとかで、盛況。ミュージシャンである教え子たちの演奏のみならず、ご本人、教え子たちにプレゼントされたギターを弾いて場を盛り上げた。