2020年7月14日火曜日

またセレーナ・ゴメスに会ってきた。

いつだったか、そう、『バードマン』の直後に『マジック・イン・ムーンライト』を観て、立て続けにエマ・ストーンに会った、と書いたことがあったが、今回もウディ・アレンがらみでひとりの女優を立て続けに観ることになった。今回はジャームッシュの直後、またセレーナ・ゴメスを観たという話。


ウディ・アレンには幼児虐待の嫌疑がかかっていて係争中だが、係争中なので、つまり、まだそれが事実だと認定されたわけではないので、上映される以上は観ておきたいもの。

ヤードリー・カレッジというところに通うニューヨーク出身の金持ちのボンボン、ギャツビー(ティモシー・シャラメ)が、ガールフレンドのアシュリー(エル・ファニング)に間接的に振り回されて雨のニューヨークをさまよう話。

大学新聞に憧れの映画監督ローランド・ボラード(リーヴ・シュレイバー)のインタヴューを掲載できることになったアシュリーとともにニューヨークにやって来たギャツビーだが、彼女が監督に気に入られ、脚本家のテッド・ダヴィドフ(ジュード・ロウ)、人気俳優フランシスコ・ベガ(ディエゴ・ルナ)と次々と知り合い、気に入られ、移動し、いつまで経っても再会できない。ギャツビーはギャツビーで高校時代の恋人の妹チャン(セレーナ・ゴメス)に再会し、アシュリーにはふられたと思い込み、行くつもりのなかった母主催のパーティーに行くことになり、……というようにすれ違いを繰り返す。

ウディ・アレンの映画を観るといつもチノパンツとツイードのジャケットを買いたくなる。ツイードはさすがに今は季節ではないけれども。シャラメがニューヨーク初日にはいていたチノパンに似たやつを僕がいつかはいていたとしたら、この衝動に抗しきれなかったものと思っていただきたい(ちなみに、履いていた靴は僕も持っているコンヴァースのジャック・パーセル。でも雨の日には履きたくない)。

上映パンフレットや公式サイトにはいつもエンドクレジット同様、挿入曲のリストをぜひ載せていただきたいと思うものだ。シャラメがゴメスの五番街の豪華なアパートでピアノを弾きながら歌う曲が、なんとも言えずおかしな歌詞で、それに似合わぬすてきなメロディで、それを聴きながら着替えるゴメスの表情と無言が、今回のハイライトのひとつだと思うのだが、その曲名、エンドクレジットでうまく確認できなかった。残念。
(※ その後、これは Chet Baker, "Everything Happens to Me" だと教えていただいた。感謝)

アシュリーはアリゾナ州のツーソンの出身ということになっている。これはわかる。ビートルズだ。ポールだ。"Get Back" だ。ジョジョがカリフォルニアのマリワナを求めて捨て去った家のあるところだ。
写真は薄曇りの東京。