2020年10月6日火曜日

世界が縮小している

僕は扁桃腺が悪いので、のど飴を持ち歩いている。お気に入りはAsahi のはちみつ黒糖のど飴で、これは売っている場所が限られているので、時々、困る。



先日、いつも買っていた店でブツが見当たらないと思ったら、パッケージが変わっていた。それで気づかなかったのだ。


が、このパッケージ、変わっただけではない。どうも量が減ったようなのだ。持続時間が短い。袋も開けづらくなっているし、……うーむ。値段は変わらないのに。最近、こういう例が多くないか? 値段は変わらないけれども、パッケージを刷新して、減量をカムフラージュする。


日曜の晩、ついついNHK-BSのプレミアムステージを見てしまった。


三好十郎作、栗山民也演出『殺意 ストリップショウ』鈴木杏ひとり芝居@シアタートラム。


圧倒されたのだった。1950年の作品。


ストリップショウを今日が最後だからとダンサァの緑川美沙が自らの半生を振り返る形式。兄の先輩の社会学者・山田先生を頼って上京し、最初は先生宅に住み込みで学び、後に関連の新劇の劇団に入った美沙は、先生の弟の徹男に恋をする。山田先生は社会派でいっぱしの左翼だったはずが、すっかり転向し、信奉者たちを戦争にけしかけている。その中には徹男もいる。徹男は学徒出陣で出征後、死亡。戦後、美沙はストリッパーに、そして高級娼婦に身をやつす。久しぶりに山田先生の講演会を見かけて聞きにいったら、彼は再転向して民主主義と労働運動を語っている。美沙は殺意を感じ、彼をつけ狙う……


といった話をひとりで2時間、下着姿(ダンサーの衣装としての下着、といった感じの格好。それに薄手のロング・カーディガンを羽織った姿)で語る鈴木杏は、やっぱりすごいのだ。


見終えてしばらく眠れなくなってしまった。


でも、もう授業が始まっている。つらい……