先日の「はじめての海外文学フェア スペシャルの動画がアップされた。僕もしゃべっている。当然。
昨日はチュス・グティエレス『サクロモンテの丘――ロマの洞窟フラメンコ』(スペイン、2014)の試写に行ってきた。
グラナダの丘サクロモンテにクエバと呼ばれる洞窟形式の家が軒を連ねている。その場所のジプシー、つまりロマたちの共同体で自然とフラメンコを学んだバイラオールやカンタオールたちの群像を彼らが踊りや歌を披露していたサンブラ(という呼び名だ)の跡を紹介しながら、みずからアーティストでありこうした歌の採取や保存に取り組んでもきたクーロ・アルバイシンが案内・紹介しながら進む。時にクーロらの子ども時代のモノクロの映像が挟まって愛嬌がある。
師弟関係や親子関係など確認しながら何度も巻き戻して見たいものである。
夜は小笠原伯爵邸でディナー。なんだか恋人たちのクリスマス・ディナーみたいだ。
俳優・宅間孝行は実は三池崇史版『愛と誠』(2012)の脚本も書いている人物で、近年はこのタクフェスというやつをやっているようなのだが、何しろ友人の女優が客演しているので観に来た僕としては、開演前の触れ合いタイムなど、たじろがされた。
劇自体は「オムニバス」と呼んでいた。春、夏、秋、冬の四章にプロローグ、エピローグを加えた作品で、僕はそれをオムニバスというよりは連作短篇と呼びたい。春の中山競馬場で客の金まですった銀行員が夏の花園神社境内ではアングラ演劇の俳優をやっていて、秋には暴力団の若頭へと転身していて、……というように、宅間孝行がひとりの人間の4つの異なる人生のステージを演じている。
夜、入浴中に地震が来た。初めての経験だった。