2016年8月23日火曜日

今日の学習:ロンメル・ジレンマ

台風に閉じこめられ、学会関係の仕事をしていたら、リオ・オリンピックの閉会式の話題でツイッターのトレンドが騒然となり、何ごとかと映像も確認したら、安倍晋三の大根役者がマリオに扮してリオに現れたとか。

恥ずかしい。いくら何でも恥ずかしい。ふだん日本国民たることをことさら言いつのるつもりもない僕も、さすがに日本人として恥ずかしいと思ったのだった。だからすぐさまツイッターに「ほんのちょっと前まで日本はおのれを恥じることができると自慢していたはずなのに、今や恥そのものがのさばっている」という主旨の文章を書きこんだのだった。かつてブッシュ(子)に対して "Shame on you" と叫んだ映画監督がいたが、僕としても同じ叫びをあげたい。

そして台風一過も一過、夕方には下北沢に出かけて行った。米光一成さんとのトークをB&Bでやってきたのだった。

米光さんはピーター・P・パーラ『無血戦争』を紹介し、ゲームとしてやっていることを現実と混同してしまう「ロンメル・ジレンマ」などの現象を説明し、『第三帝国』中に言及されるゲーム〈ダンジョンズ・&・ドラゴン〉からRPGが派生していくことなどを語ってくださり、ゲームを取り込んだこの小説について、僕の持ち得なかった視点を開いてくださったのだった。


机上でウォーゲームをするうちに戦争で勝った気になる……というか、自分も戦争したくなっている男の幼児的自意識を肥大させるだけのオリンピック引き継ぎ式演出は本当にいかん、と思いながら帰宅したのだった。