マーク・ロマネク『わたしを離さないで』(イギリス、アメリカ、2010)を見たのは、クローン技術と小説のことを考えるためだ。クローン製作をする科学者が語り手となっている小説を訳しているので、いろいろなものをと思ったのだ。ウエルベックの『素粒子』やイシグロのこの原作、それぞれの映画化作品も見ておきたいな、と。
ところで、パブロ・ラライン『NO』(チリ、アメリカ、メキシコ、2012)は1988年のチリでのアウグスト・ピノチェト大統領信任の国民投票を描いた作品。アントニオ・スカルメタが脚本にかかわっている。これの劇場公開初日最終回の前、ヒューマントラスト・シネマ有楽町でちょっとしたお話をすることになった。ひょんなことから。20分ばかりも背景や拡がりなどを説明するのだ。
そして、えいがといえば、ついでに、こんな講座を担当する。よかったらどうぞ。