今年、久しぶり(1年ぶりではないと思う)に訪れたCoCo壱番屋でランチョン・マットが当たった。
新年のCoCo壱番屋とは相性が良いらしい。
で、僕は今、ダイニング兼リビング・テーブルをリビング兼寝室兼書斎に持ち込んでいるので、食事の時にはトレイに載せてそこまで運び、その上で食べているから、通常はマットなど使わないのだが、まあ、せっかくだから使ってみた。
作ったのはビキニ。
これをしてバルセローナとその近郊ではビキニと呼ぶのだ。ヨークハムにチーズを挟んだホットサンド。
要するにクロックムッシュだが、フランコ時代、これを「クロックムッシュ」とフランス語風に呼ぶことが禁じられ、bocadillo de casa (自家製ボカディーリョ)と呼ばれていたらしい。それがサラ・ビキニ(今、この名で検索するとディスコのようなところが見つかる。同一かどうかは知らない。赤坂や渋谷のレストラン/バルとの関係もよくわからない)というところの自家製サンドが美味しいので、他の店でも「ビキニのサンド」と呼ばれるようになったのだとか。そして今では「ビキニ」だけで通用する。
クロックムッシュだとハムとチーズのホットサンドとは少し違う作り方をするところもあるかもしれないが、ともかく、そういうことだ。(こうしたことはすべて、Facebookでビキニについて書いた時に主に教え子たちから教えていただいたこと)
ついでに、パスコの超熟パン3枚入りでビキニを作って余った1枚で、オープンサンド風に作ったクロックマダム。卵は別の処理のし方もあるかもしれないが、僕はこんな風に固めの目玉焼きにするのが好き。
4枚目……の写真は川口葉子『東京の喫茶店――琥珀色のしずく77滴』(じっぴコンパクト文庫、2015)。これの親本が2011年。文庫本の出る頃までにはこの77の店のうち7店が閉店になっている。悲しいことだ。