2015年3月13日金曜日

露出趣味と書いたけれど……


村上春樹の書斎の机上写真に触発され、内田樹まで、ツイッター上で、こうして自身の机上を公開していた。

これはこれでひとつの立派な書斎。やはりぼくなど足下にも及ばねぇや……

他人の書斎は気になるもの。書斎というのが、この場合、書庫を含むものならばますますそうだ。『ドン・キホーテ』には主人公の書斎を司祭や床屋が詮索し、ひとつひとつの蔵書に対し、ああでもないこうでもないと蘊蓄を垂れる章がある。他人の書庫を勘ぐるのは立派な文学的トピックなのだ。

そういえば、かつて、『クーリエ・ジャポン』と『プレイボーイ』がほぼ同じ時期に作家の書斎を特集に組んだことがあった(『クーリエ』はノーベル賞作家限定)。

F・プレモリ=ドルーレ、写真:E・レナード、プロローグ:マルグリット・デュラス『作家の家』鹿島茂監訳、博多かおる訳(西村書店、2009)など、副題に「創作の現場を訪ねて」と掲げた日には、たいそう立派な感じになるのだった。西村書店は他にも『音楽家の家』、『芸術家の家』、『推理作家の家』といったものを出してシリーズ化している。

ヘミングウェイの家(キューバ)だのトロツキーの家、フリーダ・カーロの家、ディエゴ・リベラのアトリエ(いずれもメキシコ市)だの、そして何よりアルフォンソ・レイェスの家(今は記念館)だのと、人は作家や芸術家、知識人たちの家を訪ねるじゃないか。そしてぼくも訪ねたじゃないか。


そんなわけで、ぼくの露出趣味くらい許してね、と……