ヘタフェ・ネグロ延長戦?@セルバンテス文化センター
ヘタフェ・ネグロというのは暗黒小説フェスティヴァルの名前で、それの実行委員でもある作家ロレンソ・シルバと、イグナシオ・デル・バジェが逢坂剛と語り合うという催し。例の支倉常長400年を祝う年の延長で、つい最近閉幕したばかりの暗黒小説祭の延長、という触れ込み。今年の第7回ヘタフェ・ネグロは日本年で、角田光代がゲストとして呼ばれた由。
ロレンソ・シルバがスペインにおける暗黒小説の歴史や情勢をおさらいし、東野圭吾や吉田修一ら、最近の日本のこのジャンルの小説でスペイン語に翻訳されたものも含め、暗黒小説が読まれる理由を分析。デル・バジェが自分の作品について説明し、逢坂剛が互いの翻訳が少ないことを嘆いた。
逢坂が言うにはマヌエル・バスケス=モンタルバンとカルロス・ルイス=サフォンくらいしか日本語で読めるスペインのミステリはない、翻訳家も少ない、もう少しがんばれ、とのこと。実際には翻訳家がいるだけではどうしようもなく、出版社が動かねばならないと思うのだが……そしてまた、たとえばアルトゥーロ・ペレス=レベルテなどを含めたらもう少しは日本語に訳されているとは思うのだが……
暗黒小説Novela negraという語について質問が出て、それについて色々とぼくも考えるところがあったのだが、そこで時間切れ。
シルバとデル・バジェは今日は東大駒場キャンパスでお話しする。ぼくは授業があって聴きに行けない。残念。