2021年7月7日水曜日

またサボり癖が出ちまったぜ

ずいぶんとサボってしまった。Bloggerでのブログを始めて以来、一度も投稿しなかった月は先月がはじめてではあるまいか?


先々月(5月)も一度しか投稿していない! しかもそのとき、相撲放送中のTV画面の写真を掲載したのだが、今、次の場所がもう始まっているのだ! その間に美ノ海は久しぶりに幕下に陥落し、豊響引退して年寄り山科を襲名した。


忙しいというわけではなかったが、仕事はそれなりにやっている。



昨日発売の『すばる』8月号には、マリオバルガス=リョサ「ボルヘスとの出会い」というのを訳している。これはちょうど一年ほど前に紹介した、Mario Vargas Llosa, Medio siglo con Borges の一部、インタヴューなどだ。


アンナツィマ『シブヤで目覚めて』阿部賢一、須藤輝彦訳(河出書房新社、2021)が面白かったので、授業を1回使って須藤さんにこの作品について話してもらった。


日本時間6月24日未明には、メキシコやスペインと繋ぎ、UNAMのカルロスフエンテス講座が主催するオンライン講座にゲスト出演した。


映画のパンフレットへの寄稿が2点。セバスティアン・ボレンステイン監督『明日に向かって笑え!』(アルゼンチン、2019)


2001年の経済危機の際に、インサイダー取り引きのようにして巻き上げられた自分たちの金を取り戻す人々の話。8月6日公開。


もうひとつは:オーレル監督『ジュゼップ 戦場の画家』(フランス、スペイン、ベルギー、2020)。バルセローナのイラストレーター、ジュゼップバルトリが、内戦後、アルジェレス=シュル=メールその他の収容所で過ごした話。彼のイラストをも利用したアニメーション。


そしてもうすぐ配信されるはずの書評で取り上げたのは: ルルヒオガビラン『ある無名兵士の変遷——ゲリラ兵、軍人、修道士、そして人類学者へ』黒宮亜紀訳(現代企画室、2021)。いろいろと考えさせられる本で、当然のことながら書評では書ききれないことばかりだ。


センデロルミノーソ(SL)が活動を始め、そのとばっちりをくってジャーナリストたちが殺された事件(バルガス=リョサがその報告書を書いている。「ある虐殺の真相」桑名一博訳『集英社ギャラリー 世界の文学19 ラテンアメリカ』所収。そしてそれに対する反論もある。細谷広美の仕事など)——ここからペルーの内戦が始まる——の直後くらいに、そのすぐ近くのアヤクーチョでSLに参加し、軍に捕虜になって軍人になり、さらに修道士になり、最終的に文化人類学を学ぶことになるガビランの自伝であり、周囲の人々に取材したエスノグラフィーを含む本だ。まるで『赤と黒』ばりに20世紀後半のペルーで農村部の先住民が生きて行くには聖職者か軍人になるしかない、でなければSLに加わるか、というような社会構造が透けて見えそうだ。


インディアス群書の15。1984年に配本の始まったこのシリーズも、残りは3冊のみのようだ!