正月らしいことをしたくなった。それどころではないのに。
正確にいうと、休暇らしいことをしたくなった。
明日1月4日には教え子……いや、呑み仲間たちと新年会だ。計画を立てる際に最初、アルゼンチン料理店が候補にあがった。5日からの営業とのことで、他の店に決まった。
アルゼンチン料理と言えば、肉だ。牛肉だ。それをグリルする。アサードという。グリルではないが、その行けなかったアルゼンチン料理の敵を取る(?)ために、昨日はステーキを食した。まあ、これは正月らしいことではないが、あえて、それでタイトルに使った。タイトルはククレカレーか何かのCMのコピーのもじりだ。おせちもいいけどカレーもね。キャンディーズが歌っていた。ある年代以上の人にとっては、正月の風物詩だ。
で、休暇らしいこと。映画館で見損なった映画を見た。たとえば:
ミシェル・アザナヴィシウス『グッバイ・ゴダール!』(フランス、2018)
ジャン=リュック・ゴダール(ルイ・ガレル)と妻アンナ・ヴィアゼムスキー(ステイシー・マーティン)の話だ。彼らが『中国女』で出会い、結婚し、分かれるまでの話。1967年から始まるので、これもまた68年を扱った映画と言っていい。ゴダールがカンヌを中止に追い込み、ジガ・ヴェルトフ集団を作って自らの全否定に走った時代の話だ。周囲との軋轢が深まるにつれてアンナへの嫉妬を深め、一度など自殺未遂にまでいたり、彼女に愛想を尽かされる。ヴィアゼムスキーの回想が原作なのでゴダールが実に憎たらしくて口うるさい、小難しい人物に造形されている。
カメラを見つめての台詞や、字幕を使って言葉の裏の本音を表現するなど、ゴダールその人への目配せも怠らないが、何よりもこれは、彼が68年の喧噪で4回も眼鏡を落として駄目にする話でもある(4回目はラジオで伝えられるのみではあるが)。メガネ、メガネ、ってなもんだ。横山やすしだ。
昨日、「Macの小さいの」と書いたのは、これのことだ。MacBookAir。
そして最近は、机のスタンド、ベッドわきのスタンド、椅子わきのスタンドだけで夜を過ごしている。このくらいだと集中力が出る。