相変わらず自分のやっていることがわからない愚かな国家元首(……じゃなかった。行政府の長にすぎないのだった)が、わざわざデリケートな地域に出かけて行って派手な一発をぶち上げたおかげで、案の定脅威にさらされることになったこの社会にあって、脳天気なことばかり言うのもなんだか申し訳なく思う。申し訳なく思うのだか、さりとてぼくは日常を生きているのだ。日常を生きていれば、たいていは脳天気に生きることになるのだ。
なんだか久しぶりにCoCo壱番屋に行った。チェーンのカレー屋だ。通称ココイチ。そしたらたまに思い出したように復活するメニュー、グランドマザー・カレーなるものがあった。本当は違うものが食べたくて入ったはずなのに、それを注文することにした。料理を運んできたときに籤を引けと言われた。引いたら、当たりですね、と言われた。
当たったのだ。特製カレースプーン。Made in Tsubameとも書いてある。新潟県燕市の会社が作ったものだ。燕市と言えば、カトラリーで有名なところ。今治が今治タオルで知られているように、燕はスプーンやフォークで知られた都市。
すばらしい。スプーンをもらったことがすばらしいと言うよりも、この、ことごとくくじ運の悪いぼくが、当たったということがすばらしいのだ。